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プロコーチへの道

M22 実践的アプローチ 1 〜初心者の壁を超える〜

ついに今回から実践的な内容になってくる。

これまの理論を復習しつつ、それを自分のコーチングに活かせているか。そうした目で見ていく必要がある。

初回は、自分のコーチングが初心者レベルなのか、初心者ではなくなっているのか、それを知ろう、というもの。

では、コーチングの初心者か否かの基準はどこにあるのだろう。

主には以下3点だ。

  1. 風景を描く
  2. 訊く技術を身につけている
  3. 真の問題が見つけられる

 

どれもこれまで習ってきたことだ。

風景を描くは、コーチングスケイプ的な表現ではあるが、クライアントとコーチングそれぞれの風景を区別し描けることを指す。

2番目は傾聴のためのスキルだ。聞きながら考え、考えながら聞くことができているか。

そして3番目は、クライアントが言う問題の背景に潜む、真の問題がある場合、それを見つけられることができるかどうか。

どれも大切なことで、いずれを欠けてもコーチングが成り立たない。

 

今回はそうした視点を持ち、相互コーチングを行った。

自分が習ったことを活用できているか意識しながらコーチングすると、だいぶ違う。

振り返ってみると、学び始めて以下の点が自分の改善点であり、それが徐々に改善してきているように思う。

  • 初期の頃は相手の話を聞いている途中で自分側のアイディアが出てきてそれに囚われ、相手にそれを言いたくなってしまう。あるいはそれが答えだと思いそれに固執してしまう。コーチの思い込みが強い状況。
  • 事実を正確に教えてもらい分析していく。客観的に分析する、という色が強く、その結果、クライアントが答える内容がネガティブなもの(不安や悩みが話の内容だったので、掘っていくとネガティブな回答が多くなったようなセッション)が多くなり、答えるのがしんどい、という状況を生んでしまった。客観性ばかりでクライアント視点が抜け、クライアントに寄り添っていない状況。

前者においては、自分の考えに固執することがないよう、話を良い距離感で聴けるように努力した。

後者は、客観性は大切なものの、クライアント視点をおざなりにせず、クライアント自身に焦点をあてて寄り添えるように努力した。

こうした積み重ねで、少しずつ良くなってきている、と信じたい。

今回のセッションはバランスよくできた、と思えたため。

 

一つ面白かったのは、今回のセッションで、クライアントの風景を描いたあとで、一つ考えていただくたまに私が終盤投げかけた質問に対して、私の想像とは全く別の角度の答えが返ってきた。

あれ、そこに繋がるの? という視点というか発想の違い。

自分らしくあるために何が大切かを考えた時に、周りが大切なのだと思えた、ということで出てきた回答だったのだが、自分で想定していたエリアとはまた別の回答だったので、それが私にはなく新鮮だった。

人によって視点や発想は異なるので、出てくる答えも千差万別。

これもまた、コーチングの面白みなんだな、ということを感じた。

 

 

M21 伝える技術3 〜補完するフィードバック〜

コーチングは相手の思考を刺激して、気づきや発見を得ながら行動を促していくコミュニケーションだ。

基本としてはクライアントが自ら考え答えを出すことで、コーチはその手助けをすること。

このとき、クライアントが、なんとなく目的達成をしたい、と思ってはいるのだけど、どうすれば分からない、だとか、あるいはAかBかどちらか、という限定された選択肢しか見えていない、という場合、クライアントに知識あるいは経験がなく、うまく思考が働かない、あるいは問いを立てられない、という状況があり得る。

その場合、ひたすらクライアントからの答えを待っていても、出てこない場合がある。

そうした、明らかにクライアント側にその風景がない場合、時にはコーチの知識経験がクライアントに役立つ場合がある。コーチがそう判断したら、適切なタイミングで伝える、ということはあり得るというお話。

これはティーチングにあたる。

ただし、タイミングが重要だ。コーチが知っているからといって一方的に教えるのはコーチの独りよがり。クライアント側も耳を傾けてくれなければ有効なティーチングにならない。そもそも、人の話ってあまり聞いていない、というのもある。

そのため、ティーチングをする場面では、クライアントが以下の条件に当てはまっていることを見分ける必要があるのだ。

  1. クライアントが、解決すべき分野において、コーチを信頼している。
  2. クライアントが、それが自分に必要な情報であると認識している。
  3. クライアントが、自分に適した内容であると判断している。

また、次の点もしっかり意識しておくことが重要だ。

 

クライアントの悩みに寄り添う

クライアントに正論をかざしても響かない。一般論や正論なんて分かっていることがほとんどで、その上で悩んでいるのだから、クライアントが本当の意味で役にたつと思えるアイディアや考え方が、クライアントにとって必要なこと。そのためには、クライアントの悩みに寄り添い理解した上で、意見を伝える姿勢が大切だ。

 

判断基準をクライアントに引き寄せる

クライアントが盲目的に、外部の情報に振り回されているのであれば、判断基準が自分の外にあるということ。その状態でコーチがティーチングをしても本当の解決にはならない。しっかりクライアント自身で考えることができるようになる必要があり、ティーチングする場合、クライアントがそうある必要があるし、そうなっていないのなら、どうしたらクライアントがティーチングの内容を自分基準にできるか、を考える必要がある。

 

相手の話をききながら考えること、そして相手のことをよりよく理解する力。

そういうことが、コーチに求められるのだ。

職場でコーチング

今日は職場でコーチングの感覚でコミュニケーションできた時間があった。

チームのとある二人のメンバー同士が関係が悪く、それぞれに理由はあるのだが、一方はそれに腹を据えかねて上司に問題報告もしている。

人間関係の問題は、どちらか一方にだけ問題がある、というのはなく、それぞれに問題がある部分はある。

じゃあその上でどうするか、なのだけど、まずは当人が相手のことをどう思っているのか、関係が悪い要因に何があるのか、聞かせてもらう。

つまり、クライアントの口からクライアントの認識を語ってもらい、その風景を知る、ということだ。

今日一人の風景を語ってもらった。本人にだけ問題行動しているように受け取っている、というものだ。

周りからはそう見えないか?としきりに聞いてきたが、問題行動だと思う部分は、程度はあれど他の人でも起こること、ではある。ただ、極端に起きているところは、ある。

ではなんでそうなるのだろう。

そして、そうさせてしまった要因は、ご自身側で何かきっかけなどあるだろうか。

自分では気付かずに、何らか傷つけてしまった、あるいは信頼を損ねることをした可能性は。

疑いの目を、相手に向け続けていても憎悪が増すだけだ。

相手に聞いてみないことには何も分からない。

それと、自分に目を向ける、ということも必要だ。

 

そうしたことを考えるとともに、原因を探っても分からないだろうから、今後どうしていきたいか、ということも聞く。

そのためには、何ができるだろうか、ということも。

 

クライアントの視点を変えることで、思考を刺激すること。

クライアントが考えていない部分を考えてもらうために。

 

その場で答えが出てはこなかったが、そういう視点で考えてもらうきっかけは与えられたと思う。

これが良くなる第一歩、だと信じている。

発信

コーチングの経験を積み重ねていくには、1にも2にもクライアントさんとのご縁が必要だ。

どうやってそのご縁を作るか。

自分の交友範囲で探す、というのは一つの有効策になるが、先々を考えると自分の発信チャネルを持っておきたい。

私のことを知ってもらい、自然とコーチングを受けたいと思って貰えるような、そうしたきっかけになるチャネル。

入り口としてはSNSやブログが真っ先に思いつく。

一方で、自己PRというのはどちらかというと苦手。

そうか、苦手なんだね..。とも言ってられない。やらなければご縁も生まれない。

 

そこで始めたのがwordpressだ。

serverを借りてwordpressをインストールして、テーマを選んで。

そしてデザインを作り込む。最初のうちにやっておいた方が良いことも多々あって。

見えるものと、見えない裏側の設定と、双方で四苦八苦していると1歩進んで2歩下がる、という状況が続く。

遅々としてコンテンツまで手が届かない。

そしてあーだこーだとやっていると、どんどん迷子になってくる。

アフィリエイトブログというのはこれまでやってこなかったのでその知識はなく、しかしせっかくやるなら、お小遣い稼ぎも兼ねると有難い。

そういう狙いがでると、本来の目的ではなくその手段が大きくなってくる。

するとコンセプトがブレ始めるのだ。

その結果、ブログの方向性もブレるので、サイトのデザインも決まらない。

 

このあたりも経験だ。

そういいつつも、ここまでくるのにかなり時間をかけている。それがなんだか虚しい。

作ることは楽しく、ワクワクしながら作っていた時間も確かにある。

しかし途中から、アフィリエイトのこと調べながらやっていると、知っておくべきことが大量にあるのと、稼ぐためにかかる労力は結構ある。

そして自分のやりたい事って何だっけ、となると、これまで一体何に時間を使っていたんだろうか...という気持ちになってしまう。

しかーし。

私がやりたいことは、クライアントさんとのご縁を繋ぐこと。

そのために、まず私自身を知ってもらうこと。

その手段として、等身大の私を知ってもらう手段として、ブログを作るのだ。

日々のことや何か読んだ、観た、体験した感想。あるいは写真のこととか。

 

惑わされず、まず自分の目的を思い出そう。

そしてそのために必要なことをやっていこう。

自分を発信する。そのことだけでも、私には一大事なのだ。

だって苦手なことだから!!!

 

頑張ろ。

M20 伝える技術2

前回はクライアントへのフィードバックの話だった。観察したことを伝える、要約してポイントを伝える、別の視点で要約してみる。これらいずれもクライアントに新しい気づきをもたらすこと。クライアント自身が気づいていない場合に有効だ。

今回は、背中を押す、ということを取り扱った。

クライアントが行動を起こしたのだけれども、また立ち止まってしまったとき、あるいは再び悩んだとき、の話。

そんな時は、次の対応が必要になってくる。

  • 目的や目標を再確認し、その重要性を再認識する
  • 目的や目標を再確認し、別の方法で達成する方法を探る
  • 目標の下方修正が妥当であるかを検討する
  • 不安を取り除く

自分自身の経験、あるいはクライアントさんとのセッション経験からいっても、迷ったら再度原点に立ち返る、というのは有効だと思う。

そこで動機を再確認して前に進むか、あるいはクライアントの状態によっては下方修正あるいは立ち止まる、という選択も出てくるかもしれない。

その場合、コーチはクライアント任せにすべきか、あるいはコーチ自身の意見を述べるか。

そうした視点を持つ必要がある。なぜなら、コーチはクライアントの人生に関わっているのだ。放任主義でクライアントにお任せ、というのは違うだろう、コーチも真剣にクライアントと向き合っているからこそ、伝えたいことだったり、背中を押すことが必要と思える場面、ということもある。

決して無責任にならず、クライアントにとって後悔のない選択になるよう関わること、そしてそれがコーチにとっても後悔のないように努力すること。

そうしたことを大切にしてほしい、そういうコーチングをしてほしい、ということだ。

 

これは全体を通して大森さんが一貫して伝えてくれていること。

コーチングの道義的責任の話。あるいはコーチの倫理観の話。

繰り返し考えるべき視点なのだと染み染み思う。

セッション#11

前回セッション#9と書いたけど、正しくは#10だったようだ。

そのため今回#11のセッションを持った。

このセッションのクライアントさんも、3ヶ月の節目で今回がラスト。あっという間だ。

日頃からよく考えてらっしゃる方なので、質問を投げればその考えを言葉にして出すだけ、ではあるのだが、その言語化によって自分自身に納得する、ということが起きる。

これがコーチングが持つ力の一つであり、私自身もこうしたセッションを通して学ばせて頂いているところだ。

とてもバイタリティのある方なので、陰ながら応援したい。

 

これでいま持っている継続セッションは全て終了した。

ここから本格的に自分でクライアントさんとのご縁を引き寄せていく必要があり、これもまた修行なのだ。

 

もし私のコーチングを受けてみたい、という方がいらっしゃれば、ご連絡ください!

M19 伝える技術1

前回までは、論理の世界...クライアントの風景とコーチの風景それぞれを描く、その方法を学び、次に感情の世界...クライアントが行動になかなか結びつかない要因、を学んだ。

さて今回は、質問以外でもクライアントの気づき発見をサポートする方法がある、という話だ。

それが、フィードバック。コーチ側から見て気づいたこと、感じたことをコーチの考え、提案などを言葉にしてクライアントに直接伝える、というものだ。

手段としては次の3つがある。

  • 観察する (表情/動作/音声/身なり/キーワード)
  • 要約する
  • 別の枠組みを提示する(別の視点による要)

このどれもがクライアントに気づきを与えるための行為、となるわけだ。

大切なことは、「必要な時に」これを用いることがある、という点。

常に与えることをするのではなく、必要な時にこれを用いることがある、ということ。それは、行き詰まっている時だとか、流れを変える必要がある時だとか、何らかの外的要因を加える必要がある時のタイミング、だ。

 

さて、話はそれるが、今回もう一つ大切なお話としては、精神疾患だったり特異な性質を持っている人に対する対応、だ。

例えば躁鬱の症状を持っている方いらっしゃったら、カウンセリングなど専門機関を進める必要がある。

あるいはHSPという個性を持っている方に対しては、その特性を理解して対話する必要がある。

要は、コーチはそうした知識を学んでおき対応の仕方を考えておかないければいけない。もっといえば、コーチ自身が何らかの性質を有しているということだってあり得る。

常に知識をアップデートしている必要があることだったり、広い視野を持ち続けておく必要があることであったり、コーチがコーチでいる為には、多くの準備が必要だな、と思わずにはいられない。

 

そしてもう一つあった。

私は事象を一つ一つ把握するために分析する、淡々と、という傾向があるみたいだ。そこで越えるべき点として、相手の感情に寄り添う、共感をする、ということが疎かになってしまう。

相手にとっての最善を探すためのアプローチをするのだけど、つい問題や課題に対して一直線にアプローチしてしまい、本人の感情に共感を示すことが出来ていない。そのことで、相手が置き去りになる、あるいはしんどくなる、状況によってはネガテイブになる、ということを何度か経験しているはずなのに、今回もまたやってしまった。

相手のペースで、ということが大切なのだ。相手の納得の上でコーチングセッションは成り立っている。相手を置き去りにして早速相手の問題に一直線にアプローチするのは、コーチのやりたいやり方になってしまっている、言い換えればエゴになっている、ということを今一度学び取らないといけない、と思った回だった。